赤ちゃんは言葉を理解しているの?~話せなくても、ちゃんと受け取っています~
子育てには、不安や迷いがつきものです。
このコラムでは、「安心には理由がある」という視点から、子どもの育ちを一緒に考えていきます。
「まだ話せない赤ちゃんに、話しかけても分かっているのかな?」
そんなふうに思ったことはありませんか?

「おはよう」
「おむつを替えようね」
「おいしいね」
「お散歩に行こうか」
毎日たくさん話しかけていても、赤ちゃんから言葉が返ってくるわけではありません。
だから、「本当に分かっているのかな?」と思うこともありますよね。
でも、赤ちゃんは、話せるようになるずっと前から、言葉を受け取る力を育てています。
最初から大人と同じように、言葉の意味を理解しているわけではありません。
それでも、何度も聞く声や言葉、表情、そのときの出来事を少しずつ結びつけながら、
「この声は安心する」
「この言葉のあとには抱っこしてもらえる」
「この音を聞くと、ごはんの時間かな」
というように、毎日の経験の中で分かることを増やしていきます。
たとえば「おいで」と声をかけたときにこちらを見たり、
「ごはんだよ」と言うと嬉しそうな表情をしたりすることがあります。
言葉そのものだけではなく、声の調子、表情、目線、ぬくもり、その場の出来事を一緒に受け取っているのです。
だから、赤ちゃんへの語りかけは、決して一方通行ではありません。
赤ちゃんが「あー」「うー」と声を出したとき、
「そうなの?」
「教えてくれたの?」
「うれしいね」
と返してみてください。
赤ちゃんは、
「声を出すと、応えてくれる」
「自分の気持ちは届くんだ」
という経験を重ねていきます。
このやり取りが、これから言葉を使って人と関わっていくための大切な土台になります。

特別な言葉をたくさん教えようとしなくても大丈夫です。
着替えながら、「お着替えしようね」
外を見ながら、「鳥さんがいるね」
抱っこしながら、「一緒にいるよ」
そんな何気ない毎日の会話で十分です。
言葉を覚えさせようと頑張ることよりも、赤ちゃんが見ているもの、感じていることに、大人が言葉を添えていくことを大切にしてみてください。
話せなくても、赤ちゃんはちゃんと聞いています。
そして、安心できる人とのやり取りの中で、少しずつ「分かる」を増やしています。
言葉は、ある日突然始まるのではありません。
話す前から、毎日のやり取りの中で育っています。
子どもは、自ら育とうとする力を持っています。
困った行動のように見えても、その中には必ず育っている力があります。
まだ話せない時期にも、言葉を受け取り、人とつながる力は育っています。
安心には理由があります。
育児や保育のことで気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
未来幼児教育研究所 所長/安心子育てアドバイザー 鈴木 甲子




コメント