赤ちゃんは、どうして同じ遊びばかりしたがるの?
くり返すことが「分かった」「できた」を育てています
子育てには、不安や迷いがつきものです。
このコラムでは、「安心には理由がある」という視点から、子どもの育ちを一緒に考えていきます。
赤ちゃんと遊んでいると、
「またこれ?」
「さっきもやったのに」
「どうして同じ遊びばかりしたがるんだろう?」
と思うことはありませんか?

お気に入りのおもちゃを何度も触ったり、
同じ音を何度も聞きたがったり、
同じ動きを何度もくり返したり。
大人から見ると、
「もう分かったでしょう?」
と思うようなことでも、赤ちゃんは何度でも楽しみます。
でも、この「もう一回」には、ちゃんと意味があります。
赤ちゃんにとって、同じ遊びをくり返すことは、ただ飽きずに遊んでいるだけではありません。
くり返しながら、「こうすると、こうなる」ということを少しずつ確かめているのです。
たとえば、おもちゃを落とす。
大人が拾う。
また落とす。
また拾ってもらう。
何度も続くと、
「また?」
と思ってしまいますよね。
でも赤ちゃんは、
「落とすと下にいく」
「音がする」
「大人が拾ってくれる」
そんなことを、遊びの中で確かめています。
同じことをくり返すことで、少しずつ先のことも分かるようになります。
「次はこうなるかな」
という見通しがもてると、赤ちゃんは安心してもう一度やってみることができます。
そして、
「分かった」
「できた」
という経験が積み重なっていきます。

これは、これから新しいことに挑戦していくための大切な土台になります。
お気に入りの手遊びや歌も同じです。
同じ歌を聞く。
同じところで笑う。
同じ動きをまねしてみる。
何度もくり返すうちに、
「ここでこの音がくる」
「次はこの動きだ」
と分かることが増えていきます。
分かることは、赤ちゃんにとって安心につながります。
だから、同じ遊びばかりしていても、
「もっと違う遊びをさせなければ」
と急がなくても大丈夫です。
赤ちゃんが楽しんでいるなら、しばらく付き合ってみてください。
そして、
「またやってみようか」
「できたね」
「面白いね」
と声をかけてみてください。
もちろん、ずっと同じ遊びだけをさせる必要はありません。
赤ちゃんが周りに目を向けたときには、新しいものをそっと見せてみる。
興味を示したら、一緒にやってみる。
そのくらいで十分です。
赤ちゃんは、くり返しの中で見通しをもち、それを土台に、少しずつ新しい世界へ進んでいきます。
子どもは、自ら育とうとする力を持っています。
毎日の何気ない遊びの中にも、子どもの育ちにつながる時間があります。
「また同じ遊び?」と思うその時間も、赤ちゃんにとっては「分かった」「できた」を積み重ねる大切な時間なのです。
安心には理由があります。
育児や保育のことで気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
未来幼児教育研究所 所長/安心子育てアドバイザー 鈴木 甲子




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