赤ちゃんは人を見て育っています
見て、まねして、人との関わりを学んでいきます
子育てには、不安や迷いがつきものです。 このコラムでは、「安心には理由がある」という視点から、子どもの育ちを一緒に考えていきます。
赤ちゃんが、大人の顔や手元をじっと見ていることはありませんか?
話している人の口元を見つめたり、手を動かす様子を目で追ったり。
「何を見ているのかな?」 「まだ分からないと思うけれど、何か感じているのかな?」
そんなふうに思うこともありますね。
赤ちゃんは、身近な人の表情や動きに関心を向けながら、少しずつ学んでいます。
まだ言葉で説明されても分からないことを、人を見ることや、自分でやってみることを通して知っていくのです。

例えば、大人が手を振って、「バイバイ」と言う姿を見ているうちに、赤ちゃんも手を動かしてみるようになります。
大人が積み木をひとつ置くと、赤ちゃんも積み木を持ち、置こうとする姿が見られます。
最初から同じようにできるわけではありません。
じっと見ているだけの日もあれば、少し手を動かしてみる日もあります。
見ていた動きを、あとになって、ふとやってみることも。
こうした「まね」は、赤ちゃんにとって大切な学び方の一つです。
人の動きに気づく。見たことを覚える。自分の体を使ってやってみる。
見たことを自分の体で試す中で、赤ちゃんは、見る力や覚える力、体を動かす力を使っています。 こうした経験が、脳の育ちを支えています。

そして、まねをしたときに大人が、 「同じようにやってみたんだね」 「一緒だね」 と応えると、人と一緒にする楽しさも味わっていきます。
ただ、まねが大切だからといって、何度も練習させる必要はありません。
赤ちゃんが興味を向けているときに、身近な動きをゆっくり見せてみてください。
手を振る。 手をぱちぱちと合わせる。 おもちゃを箱に入れる。
いつもの暮らしや遊びの中に、見て学べる場面があります。
すぐにまねをしなくても、 「見ているね」 と声をかけながら、その時間を大切にしてみましょう。
反応を急がず、少し待ってみると、赤ちゃんなりの動きが見られるかもしれません。
反対に、大人が赤ちゃんの動きをまねしてみるのもよいですね。
赤ちゃんが手をぱちぱちと合わせたら、大人もぱちぱち。
同じ動きを一緒に楽しむことが、やり取りにつながります。
よくまねをする子もいれば、じっくり見ている子もいます。 興味を向けるものや、やってみる時期にも違いがあります。
顔をそむけたり、ほかのものに関心が移ったりしたら、そこで終えて構いません。
また、「見られているから、いつもよいお手本でいなくては」と気負わなくても大丈夫です。
赤ちゃんと一緒に笑ったり、遊んだり。 そんな日常の中に、学びのきっかけがあります。
子どもは、自ら育とうとする力を持っています。
毎日の何気ない関わりの中にも、子どもの育ちにつながる時間が隠れています。
じっと見つめる時間も、 少しまねしてみる時間も、 赤ちゃんが自分の世界を広げていく大切な経験なのです。
安心には理由があります。
育児や保育のことで気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
未来幼児教育研究所 所長/安心子育てアドバイザー 鈴木 甲子




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